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計画研究B02班

物質優勢の宇宙はどのように生じたのか、物質・反物質非対称性の解明を目指し、「レーザー冷却不安定原子」を用いた電子の永久電気双極子能率(EDM)高精度探索を推進する。

電子のような基本粒子がEDMを持つことは、時間反転対称性の破れ、そしてCP対称性の破れを意味する。CP非保存の源となる新しい位相角を備え、階層問題の解決やゲージ結合定数の統一等、素粒子物理学の多くの問題解決可能性をもつ標準理論を超える有力候補である超対称性理論では、EDMは極めて自然に出現し現在の実験技術で測定可能な領域にさしかかっている。EDMは、標準理論からの寄与は無視できるほど小さく、標準理論を超える現象を探索し未知の基本対称性とその破れの機構を探るのに適している。本計画研究で電子(レプトン)のEDM探索、そして計画研究B01で遂行されるXe原子を用いたクォークEDM探索の研究を統合してCP非保存機構の理解を深め、さらに計画研究A01で推進するニュートリノ質量分光の研究と連携することで、物質優勢の宇宙が生成された機構、特に有力視されているレプトジェネシス理論等について新しい知見を得る。

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本研究では、アルカリ原子において相対論効果により原子電荷の3乗に比例して最外殻電子のEDMが増幅されて観測されることに着目し、最大の電子EDM増幅度(~103倍)を持つ原子量最大のアルカリ原子である放射性元素・フランシウム(210Fr)のEDM探索を行う。今回、短い偏極保持時間や外場の非一様性による測定限界を乗り越えるため、レーザー冷却不安定原子を用いた次世代高精度EDM探索技術を確立する。東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターにおいて、高強度重イオンビーム(18O)と高温ターゲット(197Au)による融合反応を用いた210Fr生成用表面電離型イオン源とレーザー冷却・磁気光学トラップ・光トラップ装置から構成される「大強度冷却フランシウム生成工場」を実現する。レーザー冷却不安定原子による電子EDM探索を世界に先駆けて行い、基本対称性・相互作用や超対称性とその破れの機構を探るとともに、宇宙を満たす暗黒物質の正体に対して理解を深める。

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